家で喫茶店のようなコーヒーを…そろえたいハンドドリップアイテム

前回、ハンドドリップの入門編として
・ドリッパー
・フィルター
・コーヒーサーバーを紹介しました。
ここではもう少しステップアップして、本格的なハンドドリップのためには欠かせない3つの器具+さらなる高みを目指したい人向けのものを紹介します。
・コーヒーミル
・ドリップポット
・スケール
+αとして
・温度計
道具が一式そろうとインテリア的にもおしゃれですし、かっこいいハンドドリップが可能に。
そうなれば、コーヒーを淹れることへのワクワク感もアップしますし、コーヒーを淹れるときの「穏やかな時間」も感じられ心身ともにリラックスできるでしょう。
コーヒーが放つ一瞬の香りを逃さないためのコーヒーミル

コーヒー豆を売っているお店なら、豆を挽いてくれるところがほとんどです。
「ならわざわざミルを買ってまで、家で挽く必要があるの?」という疑問が出るかもしれません。
この問いへの答えは、迷わず「ある」と言い切れます。
風味豊かなコーヒーを飲むためにはミルが必須。コーヒーミルは、コーヒー豆のポテンシャルを余すことなくを引き出せます。
コーヒー豆は挽いたその瞬間が、最大に香りを放ち、味もピークです。
あらかじめ挽いてあるものもいい香りですし、おいしいコーヒーになります。しかし挽きたては格別。
コーヒーは挽いたその瞬間から劣化が始まると言われていますからね。
本格的なコーヒーを飲みたいなら、コーヒーミルは欠かせません。
①手動コーヒーミル

手動コーヒーミルは、その名の通り自らの手でハンドルを回し、ゴリゴリとコーヒー豆を挽くもの。
アナログな方法であり、時間はかかります。しかしそこが手動ミルの醍醐味。
コーヒーを挽いている間は、ゆったりとした時の流れを感じられます。非日常感ともいえるでしょう。
せわしない日常の中で、たまには穏やかな時間を過ごすのも良いものです。
その時間の中に、ふわっと広がるコーヒーの香りは気分を落ち着かせ、心に余裕を持たせてくれます。
心に余裕ができれば視野が広くなり、新たな発想につながる可能性も。何かに行き詰った時こそ、豆をガリガリと挽いて頭をリフレッシュしましょう。
また、手動ミルはデザインもレトロなものからスタイリッシュなものまでさまざま。見た目もおしゃれです。
日常にゆとりを与えてくれるうえ、インテリアとしても優れています。
あなたのコーヒーライフ、引いては生活そのものをさらに彩ってくれるのが手動コーヒーミルです。
②電動コーヒーミル

電動コーヒーミルは、その手軽さが魅力。
コーヒー豆を入れると、自動で挽いてくれます。
自動ゆえに「豆を挽く時間」は楽しめないので、そこは要注意です。
人の力でやる必要がないため、一度に多くの豆を挽くときも手間がかかりません。
おいしいコーヒーをまとめて淹れたいときには、非常に良い方法です。
出勤前の忙しい時間でも電動ミルがあれば、香り高いおいしいコーヒーを飲めることでしょう。
はじめてのミルの選び方
やはりコーヒータイムを存分に楽しむためには、手で豆を挽くのがおすすめです。
手でなければ心地よいあの「ガリガリ」感は得られませんし、ゆったりした時間の中でリフレッシュすることもできません。
そのため最初に購入するコーヒーミルには、手動をおすすめします。
電動は確かに楽ですが「コーヒーを淹れてる感」が強いのは、手動ミルでしょう。
この感覚こそが、ハンドドリップの楽しさですからね。
手動ミルで気を付ける点は【挽ける量にあった形状】【ハンドルの回しやすさ】。
1度に1~2人分しか豆を挽かないのであれば、形状は細目で蓋つきのものにして、つかんで回せるもの。
3人分以上を挽く場合は据え置き型で台に置いたまま回せるものがおすすめ。
ハンドルは実際に回してみて、引っかかるような感じがなくスムーズに回転するものを選ぶのが確実です。
あなたにあった手動ミルを購入して、コーヒーの良い香りの中で「ゆったりとした時の流れ」を感じてみてください。
繊細なコーヒーの風味を引き出せるドリップポット

ドリップポットはコーヒーミルのパートナーとも呼べる存在。
ミルで挽いた香り高いコーヒーの風味を最大限に抽出し、おいしいコーヒーを堪能するためにドリップポットは必須です。
「お湯を注ぐのなら普通の電気ケトルでいいのでは?」と思うかもしれません。
しかし湯量の調整が難しい、ドリップ用ではない注ぎ口の広い電気ケトルではコーヒーの風味を引き出すことはできません。
ハンドドリップにおいて「お湯を注ぐ」という行為は重要なポイント。カップ麺とは大きく異なります。
カップ麺であれば、お湯の分量を間違えなければそうそう味が損なわれることはないでしょう。
しかしハンドドリップでは、お湯の注ぎ方がコーヒーの味を左右します。
ドバっとお湯を入れてしまうと、フィルターの中で豆がグルグルと混ぜられることでコーヒーの雑味まで出てしまうのです。
ハンドドリップで格別のコーヒーを淹れるためには、豆の中心から渦を描くように、細くゆっくりとお湯を注ぐ必要があります。
そうすることで、繊細なコーヒーの味わいを引き出せるのです。
ドリップポットはどう選ぶ?

ドリップポットには根本は太く、先に行くにつれて細くなっていく「鶴口タイプ」(左)と注ぎ口が根元から先端までが同じ細さになっている「細口タイプ」(右)があります。
それぞれに良さはありますが、はじめて購入する際には「細口タイプ」がおすすめ。
細口タイプであれば、注ぎ口の太さが変わらないため注ぐ量・スピードが安定し、ハンドドリップの難易度が軽減されるのです。
素材は「ステンレス」「ホーロー」「銅」があり、はじめは取り扱いのしやすい「ステンレス」が良いでしょう。
ステンレスは優れた耐久性に加えて、サビにくいボディなのでお手入れが楽ちん。
ひとつめのドリップポットには「細口タイプ」で「ステンレス」のものがおすすめです。
安定しておいしいハンドドリップに必須のスケール

スケールはベストなハンドドリップのためには、なくてはならない存在。
ハンドドリップでおいしいコーヒーを淹れるためには、慣れも必要ですがそれ以上に「毎回条件をそろえること」が大切。
コーヒーは非常に繊細な飲み物であるため、豆の量や抽出時間が少し変わるだけで、風味に違いが出てしまいます。
その違いを楽しむのも一興かもしれませんが、せっかくなら安定しておいしいものを飲みたいですよね。スケールはそこに大きく貢献してくれますよ。
スケールを使いながらハンドドリップをすると、知識と経験が蓄積されていきます。うまくいったときの分量・時間をメモしておけば再現性が高まり、徐々にハンドドリップ技術が洗練されていくことでしょう。
量を測るなら、計量スプーンでもできると思いがちですが、コーヒーは焙煎度合いなどで重さが変わるためスプーンでは難しいのです。
ハンドドリップの平均点を上げるためには、スケールが必要です。
スケールを選ぶときのポイント
スケールは「重さ」と「時間」が計測できればOK。
スマホとの連携や自動計測機能付きのものもありますが、まずは上のふたつのみで問題ありません。
機能が多すぎると混乱してしまいますからね。
専用のスケールを使うことでプロっぽい「かっこよさ」「スマートさ」を演出できますよ。
さらなる高みを目指すなら…温度計

最後に紹介するのは温度計です。こちらはハンドドリップを極めたい方向けのもの。
ハンドドリップによるコーヒーの風味は「温度」にも左右されます。
コーヒーを淹れる際のベストなお湯の温度は90度前後だと言われています。
温度が高くなれば苦みが増し、低くなれば酸味が強くなるのです。
わずかな変化ではありますが、徹底してこだわり抜きたいときは温度計も購入して、ハンドドリップを追求しましょう。
温度計はデジタル表示のものが見やすいため、おすすめです。
まとめ|アイテムをそろえてハンドドリップを本格的にはじめよう
前回のハンドドリップ入門編に続き、発展編として4つのアイテムを紹介しました。
ハンドドリップを1から10まで楽しむためには今回お伝えしたものは必須です。
それぞれの選び方も、把握いただけたかと思います。
やはりコーヒーはあらかじめ挽いたものよりも、自分の手でゴリゴリと挽いた新鮮なものが抜群に風味豊かでおいしくなります。
心を落ち着かせてくれる効果もあるため、ハンドドリップは豊かな生活の助けとなってくれるでしょう。
ハンドドリップは回数を重ねるうちに上達を感じます。
さらに「頭がすっきりする」「気分がリフレッシュできる」などの魅力にも徐々に気付かされるため、ドンドンとハンドドリップの楽しさにハマっていきますよ。