コーヒーの酸味が苦手な人必見!良い酸味と悪い酸味の違いを解説します

コーヒーの酸味が苦手な人必見!良い酸味と悪い酸味の違いを解説します

コーヒーの味わいを大きく分けると「酸味」、「苦み」、「甘味」、「コク」、「香り」の5つになりますが、今回はこのうちの「酸味」について取り上げていきたいと思います。

コーヒーと言えば苦みのイメージが強く、酸味というと「ちょっと苦手…」という人が多いのではないでしょうか。

実はコーヒーの酸味には「良い酸味」と「悪い酸味」の二種類があり、多くの人がネガティブなイメージを持っているのは「悪い酸味」の方かもしれません。

コーヒーが持つ「良い酸味」について知るとコーヒーの奥深さにもっと気づくことができるはずです。

それではコーヒーの酸味について見ていきましょう!

コーヒー本来の良い酸味とは?

コーヒー豆の紹介文には必ず「酸味」の文字がありますが、そもそもコーヒーにあまり酸味のイメージがなかったり、酸っぱいコーヒーはおいしくないと感じる人も多いかと思います。

では、この表記はいったい何なのでしょうか?

実はこの「酸味」というのは、コーヒーがもともとコーヒーチェリーという果実であることに由来しています。

コーヒーチェリー

元が果実であるためチェリーやオレンジのような果実由来のフルーティーさが残っており、それがコーヒーが持っている本来の酸味です。

果物の酸味はおいしく感じられるように、コーヒーの酸味も良い酸味であればすっきりと爽やかに感じられるものなんですね。

しかし、コーヒーにそのようなフルーティーさを感じたことがないと思われるかもしれません。

実は、それは悪い酸味が出てしまっているからなんです。

コーヒーから出る悪い酸味とは?

では悪い酸味とは一体どういうものでしょうか?

一言でいうと、それはコーヒー豆の「酸化」です。

豆の保存状態が悪かったり、挽いた後に時間が経つことによってツンとした酸っぱさが出てしまったもの、それが悪い酸味なのです。

同じ酸味でもコーヒー豆本来のフルーティーな酸味と、酸化によって起こる酸味は全く違うものなんですね。

良い酸味を出すためのコーヒーの淹れ方

それでは良い酸味を出すための方法について紹介していきます。

コーヒーの味を決めるのは、品種・産地焙煎挽き方お湯の温度などです。

酸味に特徴のあるコーヒー豆の品種・産地は後で紹介しますが、ここでは焙煎豆の挽き方お湯の温度についてお話していきます。

焙煎

コーヒー焙煎

焙煎の仕方は「浅煎り」にすると酸味が出やすくなります。

深く煎れば煎るほど豆が焦げていくため苦みが強くなりますが、逆に浅く煎るほど豆本来の酸味が際立った味になるということですね。

もし酸味の強いコーヒーを注文したい場合は、焙煎法として浅煎りの「ライトロースト」や「シナモンロースト」にすると、酸味を強く感じられるようになります。

焙煎の違い

挽き方

挽き方

酸味を強調したいときは、挽き方を「粗目」にしましょう。

抽出時にお湯に触れる面積が大きいほど苦みやコクが出やすくなりますが、挽き方を粗くすることで苦みが少なくなり、酸味がより際立つようになります。

また、豆を挽いてから時間が経つほど、豆の表面が空気に触れて悪い酸味が出やすくなるので、良い酸味を出すためにはコーヒーを淹れる直前に豆を挽くようにしましょう。

お湯の温度

お湯の温度

酸味を出したい場合のドリップのお湯の温度は、80~85℃の低めの温度に設定しましょう(中間は85℃~90℃、高めは90℃~95℃です。)。

理由としては、低めの温度にするほどコーヒーの苦みが出にくくなるからです。

酸味は温度によって抽出度にあまり変化はありませんが、苦みが少なくなることによって相対的に酸味を感じやすくなります。

酸味のあるコーヒー淹れ方 まとめ

まとめると、

焙煎は浅煎り(ライトロースト、シナモンロースト)

挽き方は粗目

豆は入れる直前に挽く

ドリップ時のお湯の温度は80~85℃

を意識するとおいしい酸味が感じられるコーヒーを淹れることができます!

悪い酸味を抑える方法

悪い酸味が出てしまうとどんなコーヒーもまずくなってしまいますので、良い酸味を出すほかに、悪い酸味が出ないようにするためのコーヒー豆の管理方法について説明します。

湿気・酸素が多い、直射日光が当たる、高温の場所に保存しない

湿気・酸素が多い、直射日光が当たる、高温の場所に保存しない

いずれもコーヒー豆が酸化および劣化しやすい条件になるので、これらを避けるようにしましょう。

湿気が少なく日光の当たらない場所に、ケースに入れて保存するようにしてください。

夏場は冷蔵庫にしまってもよいですが、他の食材の臭いがつかないように気を付けてください。

当然ながら、長く保存しすぎるほど豆は劣化していくので、できる限り早めに飲み切るようにしましょう

豆を挽いた状態で長く置きすぎない

豆は挽くと空気に触れる面積が増えるため、急速に劣化していきます。

一番おいしいコーヒーを飲むためには、淹れる直前にコーヒー豆を挽くのが理想です

ただ、挽くためのミルを持っていない場合もあると思うので、その場合は豆をあまり長く保存しすぎず、早めに飲むようにしましょう。

酸味に特徴のあるコーヒー豆とは?

酸味に際立った特徴がみられるのは例えば以下のような品種の豆です。

 

・タンザニア産の「キリマンジャロ

・ジャマイカ産の「ブルーマウンテン

・ハワイ産の「コナ

・イエメン・エチオピア産の「モカ

 

それぞれに違った特徴がありますので、簡単に説明していきます。

タンザニア産の「キリマンジャロ」

タンザニア産の「キリマンジャロ」

グレープフルーツのような柑橘系の香りと強い酸味が特徴的なコーヒー豆です。

スッキリとした味わいだけでなく、深いコクも持ち合わせているのが特徴です。

ジャマイカ産の「ブルーマウンテン」

言わずと知れた最高級銘柄のコーヒーです。

バランスの取れた味と柔らかいまろやかなコクと酸味が特徴的です。

ハワイ産の「コナ」

コナコーヒー

ハワイのコナコーヒーはブルーマウンテンにならぶ最高級のコーヒーです。

苦みが少なく、柔らかな酸味と甘い香りが特徴です。

イエメン・エチオピア産の「モカ」

モカコーヒー

イエメン産とエチオピア産のモカは、それぞれ原種は同じですが地域が異なるために、形と風味の違いがあります。

イエメン産のモカは独特な香りと強い酸味が特徴的で、エチオピア産のモカは苦みが少なくフルーティーな香り、なめらかな酸味が特徴的です。

苦みが少ないため、苦みの強いコーヒー豆とブレンドされることもあります。

酸味の強いコーヒーのフードペアリングは?

酸味の強いコーヒーはスッキリとした軽い飲み心地のため、コーヒーは好きだけど苦いのが苦手な方やジュースのような感覚で多めに飲みたい方におすすめです。

また、フルーティな味わいが焼き菓子やケーキなどのスイーツによく合うので、3時のおやつのお茶にも適しています

コーヒーは苦めの方が好きという方が多いかもしれませんが、その時のシーンによって酸味の強いコーヒーを試してみるのもいかがでしょうか。

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