コーヒーの苦みを理解しよう!苦みをより深く味わう方法をお伝えします

コーヒーの苦みを理解しよう!苦みをより深く味わう方法をお伝えします

コーヒーの味わいを決める「酸味」、「苦み」、「甘味」、「コク」、「香り」のうち、今回は「苦み」について取り上げていきたいと思います。

子どものときは苦くて飲めなかったコーヒーがだんだん飲めるようになると、なんだか大人になった気がしませんでしたか。

大人になったと感じるきっかけに「コーヒーの苦みが分かるようになったこと」があるのではないかと思いますが、コーヒーと言えばやはり「苦み」が一番特徴的な味ですよね。

ですが、そもそもこのコーヒーの苦みというのはいったい何なのでしょうか

実はコーヒーには2種類の苦み成分があり、同じ苦味でもそのバランスによって味が変わるんです。

この記事では「コーヒーの苦みが好き!」という方に、コーヒーの苦みをよりおいしく味わう方法についてお話していきます。

苦みには2種類ある

一口にコーヒーの苦みといっても、実は2種類あることをご存じでしょうか。

ひとつ目は、コーヒー豆本来が持っている苦み

もうひとつは、焙煎によって豆が焦げることで生じる苦みです。

焙煎の仕方によって、この苦みのバランスも変わるため味わいも変化します。

では、それぞれについてもう少し詳しく見てみましょう。

コーヒー豆本来の苦みとは?

コーヒー豆本来の苦みとは?

コーヒー豆にはカフェインをはじめ、クロロゲン酸、褐色色素、トリゴネリンなどの様々な成分が入っています。

生の状態ではほんとんど苦みは感じられませんが、焙煎によって熱を加えることでこれらの成分が科学的な変化を起こし、「コーヒー本来の苦み」が現れてきます。

この成分の化学変化によって生まれる苦みがコーヒー豆が持つ本来の苦みなのです。

焦げによる苦みとは?

もう一つが焙煎で豆が焦げることによって生じる苦みです。

熱を加えることで生まれるのは先ほどと同じですが、単純に表面が炭化することによって生まれる苦みですね。

この苦みは豆の個性による違いではないため、深く煎るほど豆ごと味わいの差は少なくなります。

焙煎の仕方で味わいは変化する

焙煎の仕方で味わいは変化する

コーヒーの苦みはこの二種類の苦みのバランスによって出来ているわけですが、焙煎の仕方でそのバランスが変わってきます

焦げによる苦みは深く煎れば煎るほど出てきますが、コーヒー豆本来の苦みは煎りすぎると失われてしまいます。

同じ豆でも焙煎の仕方で際立つ味わいが変わってくるので、コーヒーは奥が深いと言われるのですね。

苦みの強いコーヒーを淹れるには?

では、苦みを活かしたコーヒーの淹れ方について説明をしていきます。

ここではコクのある苦みを出すための焙煎の仕方豆の挽き方お湯の温度や注ぎ方について解説します。

焙煎の仕方

苦みを味わうための焙煎の仕方には二つ方法があります。

まずひとつめは、「豆本来の苦み」を活かしたい場合。

深く煎れば煎るほど焦げによる苦みが生まれるのですが、逆に豆本来の苦みは失われてしまいます。

ですので、豆の苦みを活かしたい場合は「中煎り(シティロースト)」か「中深煎り(フルシティロースト)」にしておきましょう。

 

もうひとつは「焦げによる苦み」を味わいたい場合。

この場合は深煎りにすることで苦みを最大限に引き出すことができます。

焙煎の度合いとしては「フレンチロースト」、「イタリアンロースト」がおすすめです。

焙煎の仕方の違いは以下の画像を参考にしてみてください。

焙煎の違い

豆の挽き方

豆の挽き方

豆の挽き方は「細かめ」にすると苦みが出やすくなります。

苦みは酸味に比べて抽出されにくいのですが、細かく挽くほどお湯がコーヒーに触れる面積が増えるため、コーヒーの持つ苦み成分が抽出されやすくなるからです。

ペーパードリップで淹れる場合は、「中細挽き」がおすすめです。

お湯の温度

お湯の温度

お湯の温度は高くするほど、苦みは出やすくなります。

あまり温度を高くしすぎると成分の過抽出となりえぐい渋みまで出てしまいますので、90℃くらいのお湯で淹れるのがおすすめです。

お湯の注ぎ方

お湯の注ぎ方

苦みを出したい場合は丁寧に注ぐよりも多少荒くする方が良いとされています。

これは勢いよくお湯を注ぐことで中がかき混ぜられてお湯とコーヒー豆の接地面が増えるために、苦みが抽出されやすくなるからです。

抽出時間

抽出時間は3分以上をかけて長めに入れる方が苦みは出やすくなります

コーヒーの成分はお湯を注いでから酸味→甘味→苦味の順で抽出されるため、抽出時間を長くするほうが苦みが際立つようになります。

苦みの強いコーヒーの淹れ方 まとめ

では、苦みの強いコーヒーの淹れ方についてまとめておきます。

 

・煎り方は豆の苦みを活かしたい場合は「中煎り」、焦げの苦みを活かしたい場合は「深煎り

・挽き方は「細かめ

・お湯の温度は高め(90℃くらい

・お湯の注ぎ方は多少荒めに

・抽出時間は少し長めに(3分以上をかけて

 

これらを意識すると苦みを最大限に生かしたコーヒーを淹れることができます。

苦みに特徴のあるコーヒー豆とは?

それでは苦みに特徴のあるコーヒー豆について紹介をしていきます。

インドネシア産の「マンデリン」

 インドネシア産の「マンデリン」

インドネシアのマンデリンは強い苦みと深いコクのある味わいと、ハーブやシナモンに例えられる豊かな香りが特徴の上品な豆です。

ブラジル産の「ブラジル・サントス」

 ブラジル産の「ブラジル・サントス」

適度な苦み持つだけでなく、全体のバランスが優れているためコーヒーのスタンダードとして人気のある豆です。

ブレンドコーヒーのベースとしてもよく使われています。

インドネシア産の「(ジャバ)ロブスタ」

インドネシア産の「(ジャバ)ロブスタ」

ロブスタ種は酸味が非常に少なく、苦み主体の味わいが特徴的とにかく苦みを味わいたい方におすすめです。

ロブスタ種の中でもジャバロブスタと呼ばれるものが最高級品となります。

苦いコーヒーが合うシーンとは?

苦いコーヒーが合うシーンとは?

苦味の強いコーヒーはパンチのきいた味わいのため、朝一の目覚めの一杯午後に気持ちをシャキッとさせたいときに向いています。

また、ミルクとの相性も良いため、カフォオレにするときや生クリーム系のスイーツによく合います。

野外で寒い時に飲むホットのコーヒーも苦みが強い方が味わい深いかと思います。

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