コーヒーの香り成分は800種類以上!代表的なフレーバーについて紹介します

コーヒーの味わいを決める要素のうち、今回は「香り」について取り上げてみたいと思います。
「コーヒーの味は苦手だけど、香りは好き」
という人もいるくらい、コーヒーの放つ香りは魅力的なものですよね。
香りは味そのものではありませんが、味わいを決める大切な要素です。
「香り」について詳しくなることで、コーヒーの魅力に改めて気が付けると思いますので、詳しく見ていきましょう!
コーヒーの香りを理解するには?
コーヒーには1000種類を超える成分が含まれており、まだ科学的にもすべて解明できているわけではありません。
歴史の長いコーヒーでも今も私たちが分かっていない謎の要素があるのです。
そのうち味わいの大部分を決めているのが「香り」という要素で、香り成分は600種類から800種類以上と言われています。
この香りや風味を言葉で表すことは非常に難しく、また無限の方法がありますが、特にコーヒーになじみのない人にはどう表現したらよいのかよく分からないですよね。
実はそんなあいまいな香りの表現を明確にしようということで、アメリカのスペシャリティ・コーヒー協会(S.C.A.A)がコーヒーの香りを指標としてまとめたものがあります。
それが「フレーバーホイール」というものです。
フレーバーホイールとは?
フレーバーホイールというのはこういうものです。どこかで見たことがありませんか?
フレーバーホイールはアメリカのスペシャリティ・コーヒー協会(S.C.A.A)がコーヒーの評価のために1995年に初版を発行し、2016年に最新版として更新されています。
ここにはすべてを合わせて137個の風味(フレーバー)が書いてあるため、これをみるとコーヒーの香りや味わいが言葉で理解しすくなるのではないかと思います。
著作権の問題があり、直接画像を載せることができませんので、スペシャリティコーヒー協会(S.C.A.A)のホームページからご覧ください。
代表的なコーヒーフレーバーをまとめてみました
すべてを事細かに見ていくときりがないので、コーヒーの香りや風味を表すのによく使われる表現をまとめていきたいと思います。
ベリー系
・ストロベリー
・ブルーベリー
・ラズベリー
柑橘系
・オレンジ
・レモン
・グレープフルーツ
ココア系
・チョコレート
ナッツ系
・アーモンド
・ヘーゼルナッツ
香辛料系
・シナモン
・ナツメグ
甘味系
・バニラ
・シロップ
・キャラメル
・はちみつ
「オレンジのような柑橘系の香り」や「チョコレートのような風味を持った香り」などのように使われます。
コーヒーを飲むときに、これらの香りや味わいを意識してみると「あっ、たしかに!」という感覚になれると思います。
「煎り方」による香りの違い
コーヒーの香りを分ける要素のひとつが焙煎の度合いです。
基本的に浅煎りは「ベリー系や柑橘系といったさわやかな香り」が強くなり、
深煎りの場合は「ナッツやチョコレートのような渋い香り」が強くなります。
焙煎度合いを考えるときに、今日の気分にあった香りで選んでみるのもコーヒーの楽しみ方のひとつですね。
コーヒー豆事の香りの特徴
では、香りに特徴のあるコーヒー豆をいくつかピックアップし、それぞれの香りについてお伝えしていきます。
コロンビア

苦味と酸味のバランスがとれており、癖が少ないすっきりとした味わいです。
木の実のような香りや、口に含んだ時のフルーツのような芳醇な香りが特徴的。
とれる地域によっても味と香りが異なり、北部地方の場合はコクが比較的強めで酸味が少ないのに対し、南部地方のコロンビアは酸味が強めで柑橘系の香りがより際立っています。
モカ
独特の風味とコクがあり、チョコレートのような甘い香りとフルーツのような酸味が特徴的で、世界最高の味と称されているコーヒーです。
浅煎りにすると、モカフレーバーと呼ばれる特有の香りが際立ち、明るい酸味と甘みが感じられます。
一方、深煎りにするとチョコレートのようなビターさが際立つようになります。
コスタリカ

芳醇で優雅な香りを持ち、濃厚な甘みと深いコクを絶妙のバランスで味わうことができます。
とても上品な味わいで、フルーティーな香りが気持ちをリラックスさせてくれます。
グァテマラ

フローラルな香りとフルーティーな酸味が特長のコーヒー。
はっきりした酸味と後味のやさしい甘さが絶妙な味わいを醸し出しています。
キリマンジャロ

柑橘類と花のようなフルーティーな香りが特徴で、パンチのある酸味と深いコクから「野性味あふれる味わい」と称されています。
また焙煎の仕方で風味が大きく変わるのもキリマンジャロの味わいのひとつ。
浅煎りや中煎りにすると爽やかな味わいになる一方で、深煎りにすると甘い香りが目立つようになりキャラメルのような風味も味わうことができます。
マンデリン

マンデリンはインドネシアやスマトラで生産されている、重厚なコクと柔らかい苦みが特徴のコーヒー豆です。
その風味はハーブやシナモンのような独特な香りがあり、深煎りにしてもその独特な香りや味わいが損なわれないのがマンデリンの特色となっています。
香りのよいコーヒーが合うシーンとは?
香りのよいコーヒーを味わうのに適しているのはコーヒーがメインになるようなシーンです。
コーヒーの香りをかぐとα波というリラックス時に出る脳波が出ることが科学的な実験によって分かっています。
ですので、勉強や仕事の合間のリラックスタイムやティータイムにマッチしていると言えるでしょう。