気を付けたいコーヒーの4つのデメリットとその解決策
コーヒーには覚醒効果、リラックス効果、短期記憶力の向上、脂肪の燃焼の促進など様々な体に良い効果・効能が科学的にも認められています。
しかし、そんなコーヒーもよい効果ばかりでないこともたしか。よく知られたところだと、カフェインには中毒性があることや寝つきを悪くしてしまうデメリットもありますよね。
その他にもいくつか気を付けるべき点があり、体質に合わせてコーヒーとの付き合い方を考えなければいけません。
そこで今回はコーヒーのもつ効果のうち、気を付けるべき点とその解決方法についてお伝えしていきます。
貧血の原因になる
一般的にはあまり知られていないかもしれませんが、コーヒーは鉄分の吸収を阻害してしまう効果があります。
これはコーヒーの「タンニン」という成分のせいなのですが、タンニンは食物に含まれる鉄分と結合してそのまま吸収されずに体外に排出されてしまうのです。
このことからあまりコーヒーをたくさん飲みすぎると体内の鉄分が足りなくなり、貧血になってしまうリスクがありますので、特に普段から貧血気味の方は気を付けたほうが良いでしょう。
この効果を知ったうえで、より良い飲み方を考えてみます。
解決方法① ご飯を食べてから30分後に飲む
食べ物には一定の鉄分が含まれており、レバーをはじめ、ホウレンソウ、アサリなどに鉄分が豊富なのはよく知られたところ。
しかし、コーヒーを食前に飲んだり、飲みながら食事をすると食材に含まれる鉄分を吸収できなくなってしまいます。
ですので、貧血症状に悩んでいない人ならそれほど気にしなくても良いのですが、体質的に貧血になりやすい人はコーヒーは食後30分~1時間を空けて飲むようにした方が良いでしょう。
解決方法② 深煎りのコーヒーを飲む
もう一つの解決方法が深煎りのコーヒーを飲むことです。
コーヒーの豆は深煎りにするほどタンニンは失われていきますので、鉄分の吸収を阻害するデメリットはなくなります。
その分、タンニンの持つ抗酸化作用(アンチエイジング効果、動脈硬化予防)などの効能は失われてしまいます。
コーヒーの効果に何を求めているかで、コーヒーの飲み方は変わってくるということですね。
胃潰瘍や胃炎を引き起こす
コーヒーを飲んでおなかが痛くなってしまった経験のある方はいませんか。
この原因になる成分は複数あるのですが、主にカフェインやクロロゲン酸の効果。
これらの成分には胃酸を分泌させる効果があり、それによって胃粘膜が溶けてし胃痛を引き起こしてしまうのです。
この症状の解決方法について紹介していきます。
解決策① ミルクを入れる
ミルクを入れることで、ミルクの脂分が油膜となり、カフェインやクロロゲン酸の胃酸の分泌効果を抑えてくれます。
ブラックコーヒーを飲むと胃痛がしてしまう方や、胃腸の状態が良くないときはミルクを入れたカフェオレにすると良いでしょう。
解決策② 空腹時を避ける
おなかの中に何もない状態だと、ダイレクトに胃酸が胃に影響を与えてしまうため胃痛になりやすくなります。
ですので、胃痛になりやすい方は食前の空腹時にコーヒーを飲むのは控え、食後にする方がよいでしょう。
解決策③ カフェインレスコーヒーを飲む
胃痛の原因がカフェインである場合は、デカフェコーヒーでこの問題は解決できます。
ただし、胃痛を引き起こす原因はカフェインだけではなく、クロロゲン酸やタンニンと言った成分も影響しているので、一度デカフェのコーヒーを飲んでみてカフェインが原因なのかどうかを探ってみるのがよいでしょう。
胃痛の原因がカフェインである場合は、デカフェコーヒーでこの問題は解決できます。
睡眠の質の低下
コーヒーのカフェインには覚醒効果があり、寝つきを悪くしてしまうのはよく知られたコーヒーのデメリットです。
徹夜仕事や勉強など一時的に眠気覚ましとして利用する分には良いかもしれませんが、やはり睡眠を犠牲にすることは人生を長い目で見るとよいことではありません。
カフェインの効果を理解し、摂取するタイミングを考えるようにしましょう。
解決策① 就寝時刻の4時間前には飲まない
カフェインは摂取後30~60分後に血中濃度が最大化し、その後緩やかに減退して3~5時間後には半減します。
ですので、少なくとも4時間前以上には取らないように心がけると良いでしょう。
11時に寝るのであれば、7時以降は飲まないようにすることで睡眠への影響を減らすことができます。
解決策② カフェインレス(デカフェ)コーヒーを飲む
それでもコーヒーが飲みたいという方はカフェインレスのコーヒー(デカフェコーヒー)がおすすめです。
通常のコーヒーとは豆の種類や抽出方法が異なるため、多少味わいや香りは異なり、全体的にマイルドな味になっています。
苦味も軽減されているため、ミルクや砂糖の相性は良く、寝る前のコーヒーとしては丁度良いと言えますね。
歯が黄ばむ、口臭の原因となる
コーヒーは体内への影響だけでなく、歯の黄ばみや口臭など外見上も良くない影響があります。
コーヒーのタンニンやポリフェノールという成分が、歯の表面のペリクルというたんぱく質の膜と結合するとステインという黄ばみの原因になる汚れになってしまいます。
また、コーヒーは利尿作用があり、体内の水分量が減って唾液の分泌量も落ちてしまうため口の中が乾きやすくなります。さらにコーヒーの酸味成分が口内を酸性にしてしまうことで、口内の菌の増殖を促してしまいます。
舌に残ったコーヒーやミルクや砂糖の成分も菌のえさになることで口臭の原因となります。
このようにお口にとって悪条件が重なってしまうので、コーヒーを飲んだ後はしっかりとお口のケアをするようにしましょう。
解決策① 水を飲む
水を飲むことは2つの点で効果的です。
ひとつめは、ステインや口に残ったコーヒーを洗い流す効果。水を飲むことで、口の中の汚れや細菌を流すことができます。
もうひとつは、失われた水分の補給です。カフェインの利尿作用で体内の水分は失われがちになるので、水を飲んで補うことが大切です。
解決策② 飲んだ後は歯を磨く(うがいでも可)
もっと厳密にケアしたければ、コーヒーを飲んだ後にブラッシングをするようにしましょう。
もう少し手間を省きたければ、うがいやガムを噛むだけでも十分に口臭を防ぐことができます。
解決策③ 空腹時はコーヒーを控える
空腹時は口腔内の細菌が活性化しやすい状態になっているため、口臭が強くなってしまいます。
胃にも負担をかけてしまうので、食前の空腹時はコーヒーを控えた方が良いかもしれません。
まとめ デメリットも踏まえて上手に付き合いましょう!
以上、コーヒーの主なデメリット4つをあげてみました。
この他にもカフェインはカルシウムの排出量を増やし吸収を悪くしたり、中毒性があるなどの悪影響もあります。
ただし、これらのデメリットがあるのはコーヒーを1日8杯くらい常飲する場合なので、普通の人はそうならない限り気にする必要はありません。
1日3~4杯分くらい(カフェイン400mg)であれば大きな健康への被害はなく、むしろ体に良い効果が非常に多いのでこれくらいの分量が理想的です。
コーヒーを毎日適量飲んでいる人はそうでない人よりも長生きの傾向があることもすでに研究によって分かっています。
コーヒーの持つデメリットも理解して、よりよくコーヒーと付き合っていきましょう!