初心者必見!コーヒードリッパーの種類と選び方を徹底解説
コーヒーのドリッピングを始めるにあたりはじめに必要になるのは、ドリッパーです。
ドリッパーが変わるだけで、同じ豆でも味わいが変化するので、とても奥が深いものでもあります。
この記事ではコーヒードリッパーにはどんな種類があり、どういうものを選んでいけばよいのかについて解説をしていきます。
ドリッパー選びの基本的な考え方について
ドリッパーにはさまざまな種類のものがあり、奥が深いものです。
初心者の方はどういう基準で選んでいけばよいのか分からないと思いますので、
まずドリッパー選びの基準についてお伝えします。
浅いコーヒーか、深いコーヒーか
ドリッパーの形状によって、あっさり目にコーヒーを抽出したいか、濃いめに抽出したいかを調整することができます。
コーヒーの味はドリップの時間が短いほどあっさりした味わいになり、長くなればなるほど味は濃くなります。
まず自分があっさりめが良いのか、濃いめが好きなのかでドリッパーの選択肢が分かれます。
味を安定させるか、自由度を優先するか
またドリッパーの特徴により、味が安定するか、味が安定しない(自由度が高い)かが変わります。
ドリップに時間がかかるほうが味が安定しやすく、短い時間で抽出されるものは安定しにくくなります。
安定しないということはそれだけ自由度が高くなるということなので、コーヒーを淹れる人次第で味わいの調整がしやすくなります。
安定して抽出できるものが初心者向けであり、自由度が高い方が中上級者向けのものになります。
ドリッパーを分ける4つの要素
ドリッパーを選ぶうえで知っておくべき項目が4つあります。
・ドリッパーの形状
・リブの形状
・穴の数とサイズ
・ドリッパーの素材
それぞれについて説明していきます。
ドリッパーの形状について
ドリッパーの形状は「台形型」と「円錐型」に分かれます。
台形型のドリッパー
台形のものは底にお湯がたまりやすいので抽出スピードが遅くなります。
そのため、濃く安定的な味のコーヒーを抽出することができます。
コーヒー初心者の場合は、はじめの一個には台形のドリッパーがお勧めです。
円錐型のドリッパー
円錐型は底までお湯が流れていきやすい形状になっているため、抽出時間が短くなります。
そのためあっさり目のコーヒーになりやすく、抽出度合いにムラができるため良くも悪くも自由度がきくようになります。
淹れる人の技術力が求められるため、中上級者向けになっています。
リブの形状
リブとはドリッパーについている線状の突起物のことです。
リブはお湯の流れをコントロールする役割があります。
リブがなければペーパーがドリッパーに張り付いてお湯がたまりやすくなるため、それだけお湯とコーヒーの粉が触れる時間が長くなり、抽出度が濃くなります。
一方、リブがあることで適度な空間ができ、お湯が流れていきやすくなるため、浅く抽出することができます。
つまり、リブが少ないほど濃いめのコーヒーになり、多くなるほどあっさりしたコーヒーになりやすくなる、ということです。
ドリップの穴の数とサイズ
ドリッパーにはお湯が出ていく穴がありますが、この穴の数やサイズもドリッパーによって異なります。
穴が多く、大きいほどお湯が抜けるスピードが上がるので抽出度が薄くなります。
一方、穴の数が少なく小さいほど抽出速度が落ちるため、濃く安定した味でコーヒーを抽出できます。
ドリッパーの素材
最後はドリッパーの素材についてです。
ドリッパーに使われている主な素材はプラスティック、セラミック(陶器)、金属やシリコンのものもあります。
素材による違いで最も影響が大きいので温度の変化です。
プラスティック
プラスティックは温まりにくいですが、冷めにくい素材でもあります。
耐久性にも優れ、落としても割れないので持ち運びに便利です。
価格も安く初心者向けのドリッパーです。
セラミック
セラミックは保温性が高いのがメリットですが、
重量もあり、落としてしまうと割れてしまうので取扱いに注意が必要です。
金属
金属は温まりやすいので、抽出中は温度を維持しやすいのが特徴。
落としても割れる心配はないので、持ち運ぶこともできます。
折り畳みができるものもあります。
シリコン
シリコン製のものは落としても割れず、折り畳み式のものもあり収納にも便利です。
しかも、安価なので初心者向けにもよいかと思います。
有名メーカーのドリッパーを紹介
ドリッパーなどのコーヒーグッズを販売しているメーカーとして有名なのものには、「メリタ」、「カリタ」、「ハリオ」、「コーノ」の四つがあります。
それぞれの特徴について説明をしていきます。
メリタ式コーヒードリッパー
メリタはドイツに本社のあるコーヒーグッズのメーカーです。
ドイツ人の「メリタさん」がペーパーフィルターというアイデアを考案したことから事業がスタートしました。
今では世界的に有名な老舗のコーヒーメーカーです。
そんなメリタのコーヒードリッパーの特徴は、形状が台形、穴は1つ式という点。
じっくりと抽出できるため一定の味わいにしやすく、濃いコーヒーが好きな方におススメです。
またメリタは、一度のお湯の給油で抽出することを推奨しており、誰でも簡単に抽出できるドリッパーを目指しているようです。
値段もリーズナブルなものからあるので(500円程度から)、初心者の方にもおすすめしたいドリッパーです。
カリタ式コーヒードリッパー
カリタはメリタに名前が似ていますが、日本の企業で、創業時から喫茶店ブームに乗っかって事業を伸ばし、現在は世界的にも有名なコーヒーグッズメーカーです。
カリタのドリッパーの特徴は、形状は台形で、底の穴は3つ式であるところ。
リブの位置も上部にあり、雑味が出づらくクリアな味わいにしやすい形状になっています。
何回かに分けてお湯を注ぐ必要があるので、お湯の量の調整に多少のコツが必要ですが、バランス的に優れているの初心者の方から中上級者の方まで幅広くつけるドリッパーと言えるでしょう。
ハリオ式コーヒードリッパー
ハリオは耐熱ガラスメーカーですが、コーヒーグッズの製造もおこなっており、コーヒー業界にも大きな影響を与えている企業です。
ハリオで有名なのが、V60シリーズというもの。
プラスティック製のものもガラス製のものもありますが、円錐型、大きめの一つ穴が特徴です。
一番目を引くポイントはリブの形状で、スパイラル上に配置されています。
お湯を注ぐスピードを変えることでお湯の味をコントロールすることができるため、中上級者の細かい要望に応えやすいドリッパーとなっています。
一方でお湯が落ちるスピードが速いためあっさりとした抽出になりやすく、初心者の方には扱い方が難しいかもしれません。
コーノ式コーヒードリッパー
コーノ式ドリッパーとは、もともとは珈琲サイフォン株式会社というサイフォンメーカー会社が製造しているドリッパーです。
コーノ式ドリッパーの形状は円錐型で、底辺には大きめの穴が1つ。
一番の特徴は中央下部にのみつけられたリブになります。
円錐形でありながら、お湯がたまりやすい構造になっているためしっかりと濃いコーヒーを抽出することができます。
こちらの動画で代表の河野さんがドリップのお手本を見せてくれていますが、結構技術を必要としそうなので、初心者の方には難しいかもしれません。
しっかりと手順通りに行えば濃いコーヒーを抽出できるので、濃いめのコーヒーが好きな方はこちらのドリッパーにチャレンジしてみてもよいかと思います。
まとめ
今回はコーヒードリッパーについてまとめてみました。
基本的に濃いコーヒーが好みであれば、
・台形型
・底の穴が少なめ(小さい)
・リブが少なめ
になるほど抽出度は濃くなりますが、味が一定になります。
一方、薄めで酸味のきいた今はやりのスペシャリティコーヒーを抽出するには
・円錐型
・底の穴が多い(大きい)
・リブが多め
であるほど、コントロールの仕方で味わいを変化させられるようになります。
基本的に初心者の方であれば、前者の方が簡単で良いでしょう。
有名なメーカーとしては
・カリタ
・メリタ
のものを選んでおけば間違いありません。
アマゾンでも300~500円程度で購入できます。
もう少しコーヒーに詳しくなり、いろんな味を突き詰めていきたい場合は
・ハリオ式ドリッパー
・コーノ式ドリッパー
にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
いろんなドリッパーを試し、自分のお気に入りを見つけてください。