ドリップに必須のアイテム、コーヒーポットの選び方!

コーヒーへのこだわりと楽しみのひとつがアイテム選びですね。
コーヒーグッズにはさまざまなものがありますが、今回は初期から用意しておきたい道具、「コーヒーポット」について取りあげてみたいと思います。
この記事は「ポットをまだ持っていない」、「どれを買えばよいのか迷う」とお悩みの初心者の方に参考になると思います。
コーヒーポットは必要?

「ドリップなんてお湯さえ注げればなんでも良いじゃないか」
なんて思っていませんか?
なぜわざわざ注ぐ用のポットが必要なのかどうか、初めのうちはよく分からないかもしれません。
コーヒーを淹れる際にコーヒーポットを使う理由は、コーヒーをおいしく抽出するための工夫がなされているからです。
コーヒーポットの特徴として二つの点があげられます。
・注ぎ口が細い
・保温性が高い
それぞれの特性がなぜ大切なのかについて説明します。
コーヒーポットの注ぎ口が細い理由

基本的にコーヒーポットの注ぎ口は細くなっています。
これは注ぐ際のお湯の量をコントロールしやすくするためです。
通常のポットの場合、ドバドバとお湯が流れてしまい、コーヒー豆が攪拌されエグミや雑味がでてしまいます。
細口で優しく丁寧にお湯を注ぐことでコーヒーの味の良い成分だけを抽出することができます。
こうしてコーヒーの味を調節するために注ぎ口が細かったり、お湯をコントロールしやすい設計になっているのがコーヒーポットの特徴です。
保温性の高さ
コーヒーの味を調節するうえで温度は非常に重要となります。
温度が高いほどコーヒーの苦み成分が抽出されやすくなり、低いほど酸味や甘味が際立つようになります。
このように味の調節のために温度のコントロールが必要なので、コーヒーポットも保温性が高いことが必須条件となります。
コーヒーポットの選び方
次にコーヒーポットの選び方について見ていきます。
コーヒーポットにはさまざまなバリエーションがあり、好みや習熟度によっても選び方は変わってきます。
買う前にチェックするポイントとしては以下の5点です。
・注ぎ口の形
・材質
・サイズ
・直火、IH対応可かどうか
・持ち手の握りやすさ
では、それぞれ見ていきましょう。
注ぎ口
コーヒーポットの注ぎ口には「細口タイプ」と「鶴口タイプ」があります。
それぞれの違いについて見ていきます。
細口タイプ

細口タイプは注ぎ口が細くなっているのでコントロールしやすく一定の量でお湯を注ぐことができます。
とりあえず最初のドリップポットは細口タイプのものを選んでおけば間違いないでしょう。
安価なものが多く初心者におすすめです。
鶴口タイプ

鶴口タイプとは注ぎ口は細くなく、根元が太くなっているものです。あとで紹介しますが、ホーロー製のポットはこのタイプになります。
鶴口タイプはコントロールが難しくなりますが、一滴ずつお湯を落とすこともできるため、より細かい味の調節ができます。
一気にお湯を注ぐと軽めの味になりますが、時間をかけてじっくりと抽出するほどコーヒーの味は濃くなるので濃いコーヒーが好きな人にはこちらのタイプのポットの方が良いでしょう。
多少テクニックが必要になるので、中級者以上の方におすすめです。
材質
コーヒーポットの素材は「ステンレス」「ホーロー」「銅」の3種類があります。
それぞれの特性の違いについて説明していきます。
ステンレス

ステンレスは錆びにくくお手入れも簡単、価格もリーズナブルなのでもっとも一般的なものです。
欠点は保温性が少し低いことですが、特にこだわりがなければ最初はステンレスで十分です。
コーヒー中級者以上を目指すのであれば、以下の二つも検討してください。
ホーロー

ホーロー製のポットはまず見た目がオシャレであること。
他の二つと違い、色がついているのでかわいいデザインのものが多いです。
また保温性が高く、錆にも強くて、臭いや汚れがつきにくいというメリットもあります。
デメリットとしては衝撃に弱く、落としたりすると割れてしまう可能性があること。
また急激な温度変化にも弱いため、高温で熱した後すぐ水をかけると割れてしまうことがあります。
基本は鶴口タイプになるため少しドリップに技術がいる中級者向けですが、見た目がおしゃれでインテリアとしても映えるので、初めからホーロー製のポットを買うのもおすすめです。
銅

銅の一番の魅力はアンティークな雰囲気です。
おしゃれなカフェに置いてありそうな佇まいが良いですよね。
銅は熱伝導率が高いためお湯をすぐに沸かせて保温性が高いことがメリットです。
一方デメリットですが、耐久性が低くちょっとした衝撃でへこんだり傷ついてしまうことがあります。
長く使っていると錆びて黒ずんでしまったり汚れがつきやすいこともデメリットです。
(この経年劣化が良いという人もいます)
銅製は高価なものが多いので、上級者向けのアイテムと言えるでしょう。
サイズ
コーヒーポットを選ぶうえで普段飲む量に合わせたサイズのものを選ぶのも大切。
基本的にお湯を注ぐときは、ポットの8~9分目までお湯を満たした状態で注ぐのがセオリーです。
なぜかというとその方が湯量をコントロールしやすくなくなるからです。
もし不必要に大きいものだとそれだけ難しくなりますし、お湯も余ってしまいます。
普段のコーヒーの量に合わせたサイズ選びをしましょう。
ポットのサイズの選び方

ポットのサイズは
1~2杯なら700ml前後
3~4杯なら1L程度
のものを選ぶのが標準ですが、初心者の方であれば350ml程度の小ぶりでリーズナブルなモデルもおすすめします。
直火、IH対応か否か

コーヒーポットは「直火不可」、「直火可&IH不可」、「直火&IH可」の3種類があります。
基本的にコーヒーポットは金属でできているので直火OKですが、時々直火不可のものもありますので事前に説明書きを読むようにしてください。
IHのクッキングヒーターを使っているのであれば、IH対応かどうかも事前にチェックをする必要があります。
ただし実際にはコーヒーポット自体を熱する必要はなく、お湯は別のケトルで沸かし注ぐときにポットに移し替えるのが基本的な使い方です。
理由としては、沸騰したお湯を適度に冷ますことができるということ。沸騰したてのお湯は温度が高すぎて、いきなりコーヒーの抽出をすると雑味が出る原因になります。
移し替えることで90℃前後の適温にまで下がるので、コーヒーポットはお湯を注ぐ用に使う方がよいかと思います。
持ち手が握りやすいかどうか

コーヒーポットは毎日のように使うものですから自分の手のサイズに合ったストレスなく使えるものを選びましょう。
購入前にできれば店頭で実際に握ってみるのがベストです。
ネットで購入するばあいは過去のお客様レビューを参考にすると良いでしょう。
まとめ
一口にコーヒーポットといっても様々なバリエーションがあるので迷いますよね。
基本的に、今からコーヒードリップを始めようとしている初心者の方であれば
材質は「ステンレス」
注ぎ口は「細口」
容量は「~700ml」
のものを選べば間違いないと思います。
コーヒーの経験を積むとまた求めるものが変わってくると思うので、その時に「鶴口」のものや「ホーロー製」「銅製」のものにもチャレンジしてみて下さい。